「ノルマがきつい!」
個人ノルマが達成できなくて周囲に劣等感を感じたり、自腹購入したりした経験はありませんか?
また、アパレル販売職を希望しているけど、ノルマの厳しいイメージが引っかかって就職活動に踏み出せない人もいると思います。
そこで今回は、アパレル販売員のノルマとは何か、ノルマのメリットやデメリットについてまとめました。
ノルマを達成するためのコツや、達成が辛い場合の対策も紹介しているので、最後までご覧ください。
目次
アパレル販売員のノルマとは?
洋服やアクセサリーなどのアパレル商品は販売員を通してお客様の手に渡り、会社の売り上げとなります。
そして、会社がアパレル事業を運営するために必要な売上予算がノルマです。
新商品の開発、経費や従業員の給与、マーケティングや店舗開発など、事業の全てに影響します。
対象条件を考慮して設定するため、平均ノルマが一概にいくらと言うことはできません。
ノルマは販売員一人一人に課す「個人ノルマ」と、ショップごとに振り分ける「店舗ノルマ」の2種類です。
個人ノルマ
個人ノルマは、店舗の売上予算をショップメンバーに割り振ったもので、個人売り、個人予算など、さまざまな言い方があります。
ノルマの設定は役職や社歴、雇用形態などによって異なるのが一般的です。
店長が最も高いノルマを持ち、続いて副店長、主任、社員の順に振り分けられます。
ただし、アルバイトや派遣スタッフは、正社員のサポート業務を担当するため、ノルマがなかったり、あっても低めに設定されることが多いです。
店舗ノルマ
店舗ノルマとは、店舗の売上予算のことです。
個人ノルマの有無は会社にもよりますが、店舗ノルマはほとんどのショップに設定されています。
ノルマは本社から振り分けられることが多く、ショップの地域や集客規模が反映された予算です。
メンバー共通なので、個人のスキルアップだけでなく、チームワークや団結力のアップも期待できます。
ノルマと目標の違いとは?
ノルマは達成することを前提とした義務のようなもの。
未達成の場合、明確なペナルティがあるわけではありませんが、周囲に劣等感を感じたり、指導を受けたりすることもあります。
ただし、自腹購入の強制は労働基準法や刑法に触れる場合があるので気をつけましょう。
一方で個人ノルマがない、あるいは目標として設けているブランドがあります。
目標はノルマよりも自主性を重視しているのがポイントです。
ノルマがあるアパレル会社のメリット/デメリット
ノルマは達成への義務感が強いため、スキルアップに向いています。
特に個人ノルマは、販売員同士の競争意識を刺激し、ショップ全体の士気を高めます。
達成すると評価や給与などに影響し、インセンティブとして支給されることも多いです。
ただし、ノルマの設定ではバランスを考えないとストレスや過労の原因となり、ショップ内の人間関係にも悪影響を及ぼすので注意が必要です。
ノルマがないアパレル会社のメリット/デメリット
ノルマがないことで販売員にかかるストレスは軽くなり、自分のペースで働きやすくなります。
接客にも余裕が出て、お客様の質問に答えるような受け身のスタイルが一般的です。
主にファストファッション系のブランドに多く、営業中は接客以外にも商品管理やレイアウトなど店舗運営に関わる作業全般をこなします。
個人ノルマがあるショップと比べて定着率の高さは期待できますが、自主性が高い分、自己管理が肝心です。
ノルマを達成するためのコツ
こちらではノルマを達成するためのコツを4つ紹介します。
ファッションや商品の知識をもっと深める
接客で決定率を高めるには、ファッションや商品の知識を深めることが不可欠です。
正しい知識を持っていれば、お客様におすすめする明確な根拠を示せます。
特に知識の引き出しが増えるほど、一人一人に合わせたコーデが提案しやすくなるでしょう。
幸いなことに、ショップ環境では納品される新商品のデザインからもトレンド傾向を先取りできますし、知識の吸収には事欠きません。
満足度の高い接客を心掛ければ、再来店や顧客の獲得へと繋がりますよ。
日割り予算で計画を立てる
月予算で見ると大きな金額ですが、出勤日数に振り分けると計画が立てやすいです。
例えば、150万円の個人ノルマで出勤日数が21日だとすると、単純計算で1日あたり7.2万円程度です。
平日はお客様が少ないので低めに、土日祝日を高めに調整すれば、具体的にイメージできます。
ただし、計画通りに日割り予算が達成できるとは限りません。
足りなかった分は残りの日数に振り分けて計画を更新すると、これからどう動くべきかが見えてきます。
ニーズを想定しておすすめ商品を選ぶ
日割り計算すると、1日に売る金額がわかります。
どの商品をどのくらい売れば達成できるのかをイメージしましょう。
この時に重要なのは、ただ金額だけでおすすめ商品を選ばないことです。
例えば、最近は冷え込みが厳しいから、新作のフード付ダウンコートをメインに考えてみました。
(合計8万円のイメージ)ハイネックのニットと裏起毛のマーメイドスカートにマフラーを合わせた、大人女子なカジュアルコーデはいかがですか?
お客様のニーズを想定しながら、予算金額に見合うような提案がポイントです。
お客様の立場になって自分の接客を見直す
ショップ内で売れる販売員を手本とするのは大切なことです。
そしてもう一つ、ショップの外で自分が受けた接客にもたくさんのヒントがあります。
自ら体験して良いと感じたことは、お客様の気持ちそのものです。
「さりげないけど印象的な言葉の表現」「安心する会話のテンポや声のトーン」など、いつもとは違った発見もきっとあるはず。
毎日のように売り場に立っていると、案外お客様の気持ちを忘れがちです。
時にはお客様の立場になって自分の接客を見直してみるのも良いのはないでしょうか。
ノルマ達成が辛い場合の対策
それでもノルマ達成が辛い場合は、職場環境を見直すことも大切です。
こちらでは主な対策を3つにまとめました。
ノルマのないアパレル会社へ転職する
ノルマのないアパレル会社へ転職すれば改善できるかもしれません。
求人情報で「ノルマなし」と明記しているので、まず確認して応募しましょう。
ただし、会社によってはノルマと言っていないだけで、実質ノルマと同じような状況のところも存在します。
求人情報に明記されていない、もしくは記載があっても不安な場合は、ショップに足を運んで接客を受ければだいたいの見当はつきます。
ノルマのあるショップは声がけも積極的ですから。
もし、質問できる状況であれば、販売員に直接聞いてみるのも良いですね。
働き方を変える
アパレル販売員の働き方は正社員だけではありません。
アルバイトや派遣スタッフなどに雇用形態を変更すれば、ノルマ達成のストレスが軽減できます。
出勤日数や残業の有無なども融通も利くので、全体的に正社員よりも負担が軽くなります。
また自分自身に正社員の経験があるため、サポート業務もスムーズにこなしやすいでしょう。
もしアパレル販売員の仕事自体が嫌でなければ、働き方を変えるのもおすすめです。
異業界・異職種に転職する
思い切って全く異なる業界・職種に転職するのも選択肢です。
新たなチャレンジは年齢を重ねるほど難しくなっていくので、なるべく早めに転職活動を始めることが肝心。
コミュニケーションスキルをはじめ、アパレル販売で身につけたスキルは、直接的にも間接的にもあらゆる仕事で役立ちます。
また、右肩上がりで人手不足に悩む業界・職種では、積極的に未経験者を採用しているところも多いです。
ただし、離職率が高い場合は何かしらの原因もあるので、しっかりと企業研究して転職に臨みましょう。
まとめ
アパレル販売員のノルマは、事業を運営するために必要な売上予算です。
給与やボーナスにも大きく影響し、従業員の義務として達成することが求められます。
必要な知識を深めたり、接客を見直したりしてスキルアップを図る一方、ストレスや過労も大きいですよね。
ただ、個人ノルマがないアパレル会社もありますし、働き方を変えれば負担を軽減することも可能です。
もしノルマ達成が辛い場合は、転職も視野に入れて職場環境を見直してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。